写真・しゃしん・シャシン

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美人画

2007.04.29

category : ポートレート

久しぶりに図書館へ行ってきた。
これといって読みたい本はないのだが、時間もあることだし何冊か借りてくることに。
借りてきたのは2冊。
美人画の画集だ。
1冊めは明治中期から昭和中期までの作品を集めている。
ほとんどが日本画です。
明治の頃の日本画には、いわゆる○○派と呼ばれる画風が色濃く残っている。
写実的な部分とリアリティーに欠ける表情のアンバランスが特徴的だ。
つまり、着物の柄などは実に細かく描かれていて、驚くほどだ。
ところが人物(美人画なので絵のモデルになりますが)の表情には、まるでリアリティーがない。
実に日本的な、優しい眼差しの女性の表情なのだが、そこに生身の人間が持つ温度を感じることは出来ない。
定まらない目線。
無表情。
どのモデルも一直線に結ばれた口元。
フラットな光の中に、影は存在しない。
日本的な様式美といえばよいのだろうか。

では洋画になるとどうなのか。
2冊目を見てみる。
とたんに、顔にはリアリティーが現れ始めた。
今、そこにある光に浮かび上がった女性像が飛び込んでくる。
ところが、写実から抽象に時代は移り、デフォルトされて行き始めると不思議な感覚を覚える。
写実的に書かれたモデルの顔より、デフォルトされた顔の方が生々しいのだ。
これは何故だろう。
そこには人が描かれているはずだが、こんな顔をした女性は存在しない。
ところが、生の存在感として圧倒的な迫力を見ることが出来る。
絵画の持つ面白さがそこにあるのかもしれない。
写真ではそうは行かないだろう。

日本画には、驚くほど大胆な構図の絵があることに気が付く。
空間の使い方が、面白いのだ。
ポートレート写真として考える構図とはまるで違う。
昔、中学生だった私は、美術の先生に聞いたことがある。
花の写生をした自分の絵を見てもらい、周りの空間に筆を加えたほうがよいのかどうか。
素描ならかまわないが、完成された絵にするならば、すべからく白紙の部分があってはいけない。
という答えだった。
その時には、その意味がすべて飲み込めてはいなかったが、こうしてみると先生の話が良く解る。
この空間は白紙ではないのだ。
そこには空間が存在するが、けっして白紙ではないのだ。

ポートレート写真の場合、目線の先に空間を空けると良い、などと言われる。
ポートレートの参考書には、そんな事が書かれていたような記憶がある。
かねがね私は、そんな通り一遍の構図に疑問をもっていたものだ。
たしかに、目線の先に空間を空けると開放感がある。
モデルさんの興味の多少が目線の先にあるわけで、その表情に明るさや、生き生きとした躍動を見ることが出来る。

では、目線の先の空間を切り詰めた場合はどうなるか。
とうぜん、モデルさんの背後に大きな空間が出来るわけだ。
すると、そこには緊迫感が生まれる。
画面を構成する要素のひとつひとつに動かしがたい緊張感が現れ始める。

日本画の大胆な構図の面白さは、構図だけにとどまらず、ポージングにも現れている。
じっくりと探ってゆきたい面白さが溢れている。





Model : 山内美加

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tags : モデル ポートレート ポージング 

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